マンモグラフィー廃止勧告も スイス医療委員会「有益な効果認めず」

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乳がん発見のためのマンモグラフィーによる定期健診の有用性に今疑問符が付いている。

この5月には、有力医学誌で、スイス医療委員会が「マンモグラフィー健診は乳がんによる全死亡率を低下させない」と結論付けて、廃止勧告している。

これはスイス医療委員会の委員からなる研究グループが、今年、世界でもトップクラスの医学誌であるニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン誌で報告したもの。

日本ではほとんど知られていないだろう。

マンモ検診の死亡率低下の効果はない

研究グループはいくつかの研究の結果を検討した。

25年間の追跡調査を伴うカナダの定期健診の研究によれば、生検を伴うマンモグラフィー検診は過剰診断をもたらし、不要な手術、放射線療法、化学療法などの過剰診療を招いているとして問題視した。

がんでもない人をがんであると疑って、かえって検診を受けた人のデメリットになるというわけだ。

さらに、合計60万人以上の女性を対象に検証している10報の試験について統合的に検証した、世界的な臨床研究の評価誌である「コクランレビュー」によれば、乳がんによる死亡率を下げる効果はないと指摘。

やはりマンモグラフィー検診の有益性は認められないと指摘している。

スイス医療委員会はマンモグラフィー検診の段階的廃止に加えて、情報提供を順にしていきながら、女性に選択を委ねるよう勧告した。

日本では乳がん予防にマンモグラフィーを受けるよう進める動きもあるが、国際的に問題視する声が高まっている。

超音波や触診などの他の方法も含めて、再検証が必要になるだろう。

 

文献情報

Biller-Andorno N et al. Abolishing mammography screening programs? A view from the Swiss Medical Board. N Engl J Med. 2014;370:1965-7.

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24738641

 

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